2022年11月16日
山本空良選手所属先
代表 山本喧一 殿
2022年11月7日後楽園ホール大会
メインイベント 山本空良vs横山武司戦の提訴についての回答
Fighting NEXUS
コミッショナー 相 原 雄 一
標記の試合について、山本空良選手の所属先代表者・山本喧一氏から提出された異議申し立ての主張は次のとおりである。
- 1.ジャッジ採点の不当性:表記の試合において1R10-9横山とし20-18で横山とした採点と2R10-8横山とし19-18で横山とした採点はルールから著しく逸脱した採点であった。
- 2.当日なぜそのような採点となったのかをご説明いただきたい。
- 3.1.の主張が認められるのであれば再審議を希望する。
上記の主張について、審判員の見解を聴取したうえで、FightingNEXUSコミッションにおいて協議した結果、下記の通り裁定し、これをもって当該提訴に対する回答とする。
記
1.結 論
(1)当日のジャッジの採点はルールを逸脱したものではない。
(2)よって試合結果は変更しない。
(3)FightingNEXUS代表山田峻平氏に対しては、両選手の早期の再戦を要望する。
2.理 由
(1)事 実
FightingNEXUSvol.29本大会は初の後楽園ホール大会であり、会場使用時間の関係から1Rと2Rの優劣に差が見受けられる場合は10-8をつける割合を増やしできるだけ2R内に決着をつける特別ルールでの実施であった。またその事は前日のルールミーティング時に審判部長の梅木氏から全選手に通達されている。
当該試合もその特別ルールでの実施であった。
第1ラウンドは2名のジャッジ10-9で山本選手を支持、1名のジャッジが10-9で横山選手を支持し第2ラウンドは2名のジャッジが10-9で横山選手を支持、1名のジャッジが10-8で横山選手を支持しジャッジA19-18横山、ジャッジB19-19イーブン、ジャッジC20-18横山となり判定2-0で横山選手の勝利となった。
(2)ジャッジ採点理由の聞き取り
コミッションは当該試合のジャッジを担当した3人の審判員から当日の採点理由を詳細に聴取した。各ジャッジの採点理由の要点まとめると以下の通りであった。
《ジャッジA》
1R.アグレッシブネス、ファイティングエリアコントロールにおいて優勢だったのは横山。意識レベルを低下させるほどではなかったが外傷として裂傷を追わせたのをダメージとして評価し10-9山本
2R.ラウンドの大半はグラウンドでの攻防となり常に横山が攻勢であったと評価。山本は下からパンチ、エルボーを繰り出すが横山が要所に繰り出す強いパウンドの方がダメージとして上回っていると判断。今回の特別ルールを加味してダメージ、アグレッシブネス、ファイティングエリアコントロールの全てで上回っていたと評価したこのラウンドは1Rより差があると判断し10-8横山
最終の採点は19-18横山
《ジャッジB》
1R.グラウンドでの展開では横山が優勢に進めていたがキャッチまでには至らず。山本が肘により横山の頭部をカットした攻撃をダメージとして判断し10-9山本
2R.横山のグラウンドの攻勢、特に腕十字がニアフィニッシュに近く最も評価されるべき攻撃であったと判断したが山本の下からの打撃も効果アリと評価し差は1Rと差があるとは判断せず10-9横山
最終の採点は19-19イーブン
《ジャッジC》
1R.山本の肘によるカットもダメージとして評価したが横山のパウンドをダメージとしての評価に差がないと判断。アグレッシブネス、ファイティングエリアコントロールで上回った横山のラウンド10-9横山
2R.大半を締めたグラウンドの攻防でテイクダウン、ポジション、腕十字等攻勢であった横山のラウンド10-9横山
最終の採点は20-18横山
3.審議の結果
コミッションは当日採点を担当した審判員から聴取した採点理由を確認した上で試合映像を確認した。
三者三様ながらもジャッジの採点として各々がルールを逸脱したものではないと判断した。
4.補足
今回FightingNEXUS初の後楽園ホール大会で会場使用時間の関係から全試合を前記の特別ルールで行った。しかしメインイベントを含むタイトルに関わる試合に関してはそこに至るまでの選手の歴史を鑑みると通常のルールで行うべきであった。
特にメインイベントはFightingNEXUS史上最大の死闘であった。
山本選手の無念な胸中は察するに余りある。
FightingNEXUS山田峻平代表には通常ルールでの早期の再戦実現を要望する。
以上